例:アレックスは「あなたはエンチャントしているクリーチャーをコントロールする。」というオーラ《精神の制御》を、ビアンカの《突撃するグリフィン》に唱えた。アレックスがゲームから離れたら、《精神の制御》もゲームから離れ、《突撃するグリフィン》はビアンカのコントロール下に戻る。逆に、ビアンカがゲームから離れたら、《突撃するグリフィン》がゲームから離れ、《精神の制御》はアレックスの墓地に置かれる。
例:アレックスは「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それのコントロールを得る。」という効果を含む《反逆の行動》を、ビアンカの《ルーン爪の熊》を対象にして唱えた。アレックスがゲームから離れると、《反逆の行動》のコントロール変更効果が終わり、《ルーン爪の熊》はビアンカのコントロール下に戻る。
例:アレックスは「対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーからクリーチャー・カード1枚を探し、それをあなたの コントロール下で戦場に出す。その後、そのプレイヤーは自分のライブラリーを切り直す。」という《袖の下》をビアンカを対象にして唱え、そのライブラリーから《セラの天使》を出した。ビアンカがゲームから離れたら、《セラの天使》もゲームから離れる。アレックスがゲームから離れた場合、《セラの天使》は追放される。
例:アレックスは「トークンでないクリーチャー1体が戦場に出るたび、起源室がアンタップ状態である場合、そのクリーチャーのコントローラーは1/1のマイア・アーティファクト・クリーチャー・トークン1体を生成する。」という《起源室》をコントロールしていた。《起源室》がアレックスのコントロール下にあった間にアレックスのコントロール下で戦場に出したマイア・トークンはアレックスがオーナーなので、アレックスがゲームから離れたら、それらはすべてゲームから離れる。他のプレイヤーのコントロール下で戦場に出たマイア・トークンは、そのプレイヤーがオーナーなので、ゲームに残る。
例:《霊体の地滑り》は「プレイヤー1人がカード1枚をサイクリングするたび、クリーチャー1体を対象とする。それを追放する。そうしたなら、次の終了ステップの開始時に、そのクリーチャーをオーナーのコントロール下で戦場に出す。」というエンチャントである。アレックスのターンに、ビアンカはこの能力を使い、アレックスの《惑乱の死霊》を追放した。そのターンの間に、ビアンカがゲームから離れた。次の終了ステップの開始時に、《惑乱の死霊》を戦場に戻そうとする《霊体の地滑り》の遅延誘発型能力が誘発するが、スタックに積まれない。《惑乱の死霊》は戦場に戻らない。
例:影響範囲1席のゲームで、アレックスはロブの左隣に座っていて、ロブの右隣はカリッサだった。カリッサはアレックスの影響範囲内にいない。ロブがゲームから離れると、その次のターンの開始時から、カリッサはアレックスの影響範囲に入ることになる。
例:影響範囲1席のゲームで、アレックスはロブの左に座っていた。アレックスが《クォムバッジの魔女》の「{T}: クリーチャーやプレインズウォーカーやプレイヤーのうち1つと、対戦相手1人の選んだ別のクリーチャーやプレインズウォーカーやプレイヤーのうち1つを対象とする。クォムバッジの魔女はその前者に1点、その後者に1点のダメージを与える。」という能力をロブを対象に、またロブに対象を選ばせる対戦相手として指定して、起動した。ロブの選ぶことのできる対象は、彼と《クォムバッジの魔女》のコントローラーの両方の影響範囲内にあるものに限られる。すなわち、ロブ自身かアレックス、またはそのどちらかがコントロールしているクリーチャーということになる。
例:影響範囲2席のアレックスが、ロブの左に座っている。影響範囲1席のカリッサはロブの右に座っている。アレックスは「いずれかの対戦相手は以下から1つを選ぶ ─ 『あなたはカード2枚を引く。』『ターン終了時まで、あなたがコントロールしているクリーチャーはそれぞれ+2/+2の修整を受ける。』」という呪文を唱え、カリッサに選択させることを選んだ。アレックスはカリッサの影響範囲外だが、カリッサはモードを選択することができる。
例:影響範囲1の「皇帝戦」において、皇帝が「あなたの ライブラリーの上から5枚を公開し、対戦相手はそれらのカードを2つの束に分ける。その束の1つをあなたの 手札に入れ、もう1つをあなたの 墓地に置く。」という《嘘か真か》を唱えた。皇帝の影響範囲内には対戦相手はいないので、皇帝の左側でもっとも近くにいる対戦相手がカードを束に分ける。
例:影響範囲1のゲームで、アレックスはボブの左に座っていた。ロブはアレックスの《ルーン爪の熊》にオーラ2つをつけていて、一方は「エンチャントされているクリーチャーがブロックされるたび」誘発するもので、もう一方は「エンチャントされているクリーチャーがクリーチャー1体にブロックされるたび」誘発するものであった。アレックスの《ルーン爪の熊》が左隣のプレイヤーに攻撃し、ブロックされた場合、1つ目のオーラの誘発イベント(《ルーン爪の熊》がブロックされる)はロブの影響範囲内で完結しているので、1つ目のオーラは誘発する。2つ目のオーラは、ロブの影響範囲外にあるブロック・クリーチャーが関係しているので、誘発しない。
例:カリッサとアレックスはお互いに影響範囲外にある。カリッサはアレックスがオーナーである《ルーン爪の熊》をコントロールしており、また、それぞれが「他のクリーチャーが1体戦場を離れるたび、プレイヤー1人を対象とする。あなたは「そのプレイヤーはカード2枚を切削する。」を選んでもよい。」という能力を持つ《絞り取る悪魔》をコントロールしている。その《ルーン爪の熊》が破壊され、アレックスの墓地に置かれた場合、戦場を離れるイベントはアレックスの影響範囲外で起こったので、アレックスの《絞り取る悪魔》の能力は誘発しない。一方、そのクリーチャーはカリッサの影響範囲外である墓地に置かれるが、戦場を離れるイベントはカリッサの影響範囲内で起こっているので、カリッサの《絞り取る悪魔》の能力は誘発する。
例:それぞれのプレイヤーの影響範囲が1席な6人による多人数戦で、アレックスは「紅蓮地獄は各クリーチャーにそれぞれ2点のダメージを与える。」という《紅蓮地獄》を唱えた。《紅蓮地獄》は、アレックスとその両隣のプレイヤーの3人がコントロールしているクリーチャーにそれぞれ2点のダメージを与えるが、他のクリーチャーにはダメージを与えない。
例:それぞれのプレイヤーの影響範囲が1席な6人による多人数戦で、アレックスは「各クリーチャーは、共通のクリーチャー・タイプを持ちそれでないクリーチャー1体につき+1/+1の修正を受ける。」という《旗印》をコントロールしている。アレックスのクリーチャーは、アレックスとその両隣のプレイヤーがコントロールしているクリーチャーに応じて強化されるが、それ以外のクリーチャーは考慮に入れない。
例:同じゲームで、ロブはアレックスの右隣に座っている。《旗印》はロブのクリーチャーを、ロブの影響範囲外であるアレックスの左隣のプレイヤーも含む、アレックスの影響範囲内のプレイヤーがコントロールしているクリーチャーに基づいて強化する。
例:アレックスは「プレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。溶岩の斧はそれに5点のダメージを与える。」という《溶岩の斧》を、ロブを対象にして唱えた。これに対応してロブは「クリーチャーやプレインズウォーカーやプレイヤーのうち1つと、別のクリーチャーやプレインズウォーカーやプレイヤーのうち1つを対象とする。このターン、次にその前者が受けるダメージ X点は、代わりにその後者が受ける。」という《艦長の操艦》を、Xを3とし、もう1つの対象をアレックスの影響範囲外のプレイヤー、カリッサにした。この場合、《溶岩の斧》の解決時に起こるのはロブに2点のダメージを与えることだけで、カリッサはダメージを受けない。
例:ロブはアレックスの影響範囲内にいて、カリッサは影響範囲外にいる。アレックスが「クリーチャーから受けるすべてのダメージを軽減する。」というエンチャントを出している場合、カリッサがロブにクリーチャーで攻撃したら、通常通り戦闘ダメージを受ける。
例:ロブはアレックスの影響範囲内にいて、カリッサは影響範囲外にいる。カリッサがロブを対象に、「クリーチャーやプレインズウォーカーやプレイヤーのうち1つを対象とする。電撃破はそれに4点のダメージを与える。」という《電撃破》を唱えた。これに対応して、アレックスはロブを対象に、「クリーチャーやプレインズウォーカーやプレイヤーのうち1つを対象とする。このターン、それが受ける次の4点のダメージを軽減する。」という《繕いの手》を唱えた。ロブへのダメージは軽減される。
例:ロブはアレックスの影響範囲内にいて、カリッサは影響範囲外にいる。カリッサがロブをクリーチャーで攻撃して、ロブはそれをクリーチャーでブロックした。アレックスが「このターンに受けるすべての戦闘ダメージを軽減する。」という《濃霧》を唱えた。カリッサとロブのクリーチャーはお互いに戦闘ダメージを与えあう。
例:ロブは《ルーン爪の熊》でアレックスを攻撃し、山渡りを持つクリーチャーでカリッサを攻撃した。山渡りを持つクリーチャーがブロックされないかどうかは、カリッサが山をコントロールしているかどうかによる。
例:アレックスのターンに、彼は《Time Walk》を唱え、これによって追加のターンを得た。そのターンの間に、アレックスの左にいたプレイヤーがゲームから離れ、ターンマーカーが近づいてしまった。アレックスのターンが終わった時点で彼のターンマーカーは取り除かれ、次に彼の通常のターンが回ってくる直前までは追加のターンを得ることはできない。
例:「皇帝戦」の開始時には、どちらの皇帝も相手を攻撃することはできない。相手の将軍は呪文の影響範囲に入っているので、呪文の対象にすることはできる。
例:4人チームの皇帝戦では、プレイヤーは、チームA将軍1、チームA皇帝、チームA将軍2、チームA将軍3、チームB将軍1、チームB皇帝、チームB将軍2、チームB将軍3、と並ぶ形になる。各皇帝の影響範囲は3、将軍2の影響範囲は2、将軍1と将軍3の影響範囲は1となる。
例:「双頭巨人戦」で、プレイヤーが「あなたは、ライフが0以下になることによって敗北しない。」という《卓絶》をコントロールしている。このプレイヤーのチームのライフが0以下になったとしても、そのチームは負けにならない。
例:「双頭巨人戦」で、プレイヤーがカードを引くべきときにライブラリーにカードが残っていなかったとしたら、そのプレイヤーは負けとなり、そのプレイヤーの属するチームの負けとなる。
例:「双頭巨人戦」で、プレイヤーが「あなたはゲームに敗北しない。あなたの 対戦相手はゲームに勝利しない。」という《白金の天使》をコントロールしている。この場合、そのコントローラーとチームメイトは《白金の天使》が戦場にある限り、敗北しない。対戦相手のチームは勝利しない。
例:「双頭巨人戦」で、プレイヤーが「火炎の裂け目は各プレイヤーにそれぞれ4点のダメージを与える」という《火炎の裂け目》を唱えた場合、各チームは8点ずつダメージを受ける。
例:「双頭巨人戦」でチームのライフが残り17点のときに、そのチームのプレイヤーが「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーのライフの総量を2倍にする。」という《不死の標》の対象となった。そのプレイヤーは17点のライフを得て、チームのライフの総量は34点となる。
例:「双頭巨人戦」で、プレイヤーが「あなたのアップキープの開始時に、あなたの ライフが50点以上である場合、あなたはゲームに勝利する。」というエンチャントである《忍耐の試練》をコントロールしている。そのプレイヤーのアップキープの開始時に勝利するためには、チームのライフの総量が50点以上あればよい。
例:「双頭巨人戦」で、共有ライフの総量が11点のチームのプレイヤーが「あなたの ライフの半分を支払う(端数切り上げ): 隠れ潜む邪悪は飛行を持つ4/4のホラー・クリーチャーとなる。」というエンチャント《隠れ潜む邪悪》をコントロールしている。これを起動するためには、そのプレイヤーは6点のライフを支払う必要があり、チームの共有ライフの総量は5点となる。
例:「双頭巨人戦」で、あるチームの共用ライフの総量が25点の時、「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーのライフの総量は10点になる」という呪文を唱えたとする。そのプレイヤーのライフの総量は25点と考えられるので、そのプレイヤーは15点のライフを失う。そのチームの共用ライフの総量は10点になる。
例:「双頭巨人戦」で、あるチームの共用ライフの総量が7点で、もう一方のチームの共有ライフの総量が13点であるとする。プレイヤーが「各プレイヤーのライフの総量は、すべてのプレイヤーの中で最も低いライフの総量になる。」という《等価返し》を唱えた場合、各チームはチームの中の1人を選ぶ。その選択の結果、13点のライフを持つチームの選ばれたプレイヤーは6点のライフを失い、そのチームの共有ライフの総量は7点となる。
例:3チームによる交互チーム戦では、最初の座り方はA1, B1, C1, A2, B2, C2, A3, B3, C3 というようになる。
811.5 「交互チーム戦」変種ルールでは、チームのリソース(手札のカード、マナなど)は共有されない。チームメイトは隣り合わせに座っていない限り、お互いの手札を見せあってはならない。戦略を相談したりしても構わないが、チームメイトのカードやパーマネントを操作することはできない。