例:《キマイラ杖》は「{X}:ターン終了時まで、キマイラ杖はX/Xのアーティファクト・クリーチャー になる。」というアーティファクトであり、《クローン》は「《クローン》が戦場に出るに際し、あなたは戦場に出ているクリーチャー1体を選んでもよい。そうしたなら、クローンはそのクリーチャーのコピーとして戦場に出る。」というクリーチャーである。《キマイラ杖》が5/5のアーティファクト・クリーチャー になった後で、《クローン》がそれのコピーとして戦場に出た場合、《クローン》は5/5のアーティファクト・クリーチャーではなく、単なるアーティファクトとして戦場に出る(そのコピーは《キマイラ杖》の能力を持っているので、その能力を起動してクリーチャー になることはできる)。
例:《クローン》が、裏向きの《にやにや笑いの悪魔》(変異{2}{B}{B}を持つクリーチャー)のコピーとして戦場に出るとする。この場合、《クローン》は無色の2/2で、名前、タイプ、能力、マナ・コストを持たないクリーチャーとして戦場に出る。ただし、オモテ向きであり、{2}{B}{B}を支払ってオモテ向き になることはできない。
例:《Vesuvan Doppelganger》は「あなたは、Vesuvan Doppelgangerを、そのクリーチャーの色をコピーしないことと『あなたのアップキープの開始時に、クリーチャー1体を対象とする。あなたは“このクリーチャーは、そのクリーチャーの色をコピーしないこととこの能力を持つことを除き、それのコピー になる。”を選んでもよい。』を持つことを除き、戦場にいるクリーチャー1体のコピーとして戦場に出してもよい。」という能力を持つ。《Vesuvan Doppelganger》が《ルーン爪の熊》(能力を持たない2/2の緑の熊・クリーチャー)のコピーとして戦場に出た。その後で、《クローン》がその《Vesuvan Doppelganger》のコピーとして戦場に出た場合には、《クローン》は2/2の青で、クリーチャー・タイプが熊の《ルーン爪の熊》となり、《Vesuvan Doppelganger》のアップキープ誘発型能力を持つ。
例:《暴く者、智也》(反転状態の反転カード)が《鼠の短牙》(反転していない反転カード)のコピー になった場合、《暴く者、智也》の特性は《鼠の短牙》の反転した状態である《憎まれ者の傷弄り》の特性となる。
例:裏向きの《にやにや笑いの悪魔》(変異つきクリーチャー)が、オモテ向きの《枝折りロリアン》(4/1で変異{G}とトランプルを持つ緑のクリーチャー)のコピーとなった場合、その《にやにや笑いの悪魔》の特性は《枝折りロリアン》のものになるが、そのクリーチャーは裏向きなので、2/2の無色で名前やタイプや能力やマナ・コストをもたないクリーチャーのままである。{G}でオモテ向き になることができ、オモテ向き になると《枝折りロリアン》の特性を持つ。
例:裏向きの《にやにや笑いの悪魔》(変異つきクリーチャー)が《さまようもの》(1/1のスピリット・クリーチャーで変異をもたない)のコピー になった場合、裏向きの《さまようもの》なので、2/2の無色で名前やタイプや能力やマナ・コストを持たないクリーチャーのままである。変異を持たないので、特別な処理でオモテ向き になることはできない。効果によってオモテ向き になった場合には、《さまようもの》の特性を持つ。
例:《不定の多相の戦士》は「クリーチャーが戦場に出るたび、不定の多相の戦士はそのクリーチャーのコピー になり、この能力を得る。」という能力を持つ。《不定の多相の戦士》が、「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+3/+3の修整を受ける。」という効果を持つ《巨大化》の影響を受けている時に他のクリーチャーが戦場に出た場合、《不定の多相の戦士》はそのクリーチャーのコピーとなるが、《巨大化》による+3/+3の影響は残る。
例:《スカイシュラウドのビヒモス》は「消散2(このクリーチャーは、その上に消散 カウンターが2個置かれた状態で戦場に出る。あなたのアップキープの開始時に、そのクリーチャーの上から消散 カウンター1個を取り除く。消散 カウンターを取り除けないなら、そのクリーチャーを生け贄に捧げる。)」と「スカイシュラウドのビヒモスはタップ状態で戦場に出る。」という能力を持つ。《クローン》が、《スカイシュラウドのビヒモス》のコピーとして戦場に出る場合、消散 カウンターが2個置かれて、タップ状態で戦場に出る。
例:《前兆の壁》は「前兆の壁が戦場に出たとき、カード1枚を引く。」という能力を持っている。《クローン》が《前兆の壁》のコピーとして戦場に出るとき、《クローン》は《前兆の壁》の戦場に出るときの誘発型能力を持っているので、《クローン》のコントローラーはカード1枚を引く。
例:《クローン》が《順応する自動機械》のコピーとして戦場に出る。《順応する自動機械》は「順応する自動機械が戦場に出るに際し、クリーチャー・タイプ1つを選ぶ。」という能力を持つ。この《クローン》は、《順応する自動機械》の行なっていた色の選択についてはコピーしないで、《クローン》のコントローラーが改めてその選択を行う。
例:《苦悩の脱走者》は変身する両面カードの第1面であり、その第2面の名前は《狼男の荒らし屋》である。効果がこの変身するパーマネントのコピーであるトークンを生成する場合、そのトークンも同様にその2面を持ち変身できる。そのトークンは、コピー元のパーマネントと同じ面をオモテにして戦場に出る。
例:《クローン》は変身する両面カードではないので、《クローン》のコピーとして生成されるトークンは、《クローン》の置換効果によって変身するパーマネントのコピーとして戦場に出るとしても、変身するトークンではない。
例:《クウィリーオン・エルフ》が戦場に出て、《不定の多相の戦士》がそれをコピーした。《不定の多相の戦士》のコピー可能な値は、《不定の多相の戦士》が「クリーチャーが1体戦場に出るたび、不定の多相の戦士は、この能力を得ることを除いてそのクリーチャーのコピーとなる。」という能力を持っていることを除いて、《クウィリーオン・エルフ》と同じになる。その後で、《クローン》が《不定の多相の戦士》のコピーとして戦場に出た場合、《クローン》は《不定の多相の戦士》が《クウィリーオン・エルフ》をコピーしている途中で自分自身に得させた能力も含む、新しいコピー可能な値をコピーする。
例:「Copy Artifactを戦場にあるアーティファクト1つのコピーとして戦場に出してもよい。ただし、これは他のタイプに加えてエンチャントである。」というエンチャント、《Copy Artifact》が《巨大戦車》のコピーとして戦場に出るとする。その場合、その《Copy Artifact》のコピー可能な値は《巨大戦車》のものとなるが、ただしタイプはアーティファクトでもクリーチャーでもエンチャントでもある。
例:《水銀のガルガンチュアン》は「あなたは「水銀のガルガンチュアンは7/7であることを除いて、戦場に出ているクリーチャー1体のコピーとして戦場に出る。」を選んでもよい。」というクリーチャーである。《水銀のガルガンチュアン》が、パワーとタフネスを定義する特性定義能力を持つ《タルモゴイフ》のコピーとして戦場に出る場合、《水銀のガルガンチュアン》はその能力を持たず、7/7として戦場に出る。
例:《玻璃池のミミック》は「あなたは玻璃池のミミックを、それの他のタイプに加えて多相の戦士・ならず者であることを除き、あなたがコントロールしているクリーチャー1体のコピーとして戦場に出してもよい。」というクリーチャーである。《玻璃池のミミック》が多相を持つクリーチャーのコピーとして戦場に出る場合、《玻璃池のミミック》は多相を持ち、すべてのクリーチャー・タイプを持つ。
例:《もう一人の自分》には「あなたはもう一人の自分を、追加の+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出ることを除いて、戦場に出ているクリーチャー1体のコピーとして戦場に出してもよい。」と書かれている。あなたがこれで、「あなたはクローンを、戦場に出ているいずれかのクリーチャーのコピーとして戦場に出してもよい。」と書かれていて、戦場に出たときにどのクリーチャーも選んでいなかった《クローン》を選んだとする。その後で、《クローン》をコピーしたことによって《もう一人の自分》が得る置換効果を適用する時点でコピーするクリーチャーを選んだとすると、《もう一人の自分》の置換効果によってそれが+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出ることはない。
例:《霜のモーリット》は「あなたは霜のモーリットを、他のタイプに加えて伝説であり氷雪であることと、これがクリーチャーであるなら追加で+1/+1カウンター2個が置かれた状態で戦場に出て多相を持つことを除き、あなたがコントロールしているパーマネント1つのコピーとして戦場に出してもよい。」という能力を持つ。《霜のモーリット》がターン終了時までクリーチャー になっている土地をコピーしたとする。それはクリーチャーでないパーマネントとして戦場に出るので、+1/+1カウンター2個を追加で置いた状態で戦場に出ることもなければ多相を持つこともない。そのターンの間に クリーチャー になったとしても同じである。
例:あるプレイヤーが、モードを持つインスタントである《エメラルドの魔除け》を対象に「インスタントやソーサリーである呪文1つを対象とする。それを、コピーが赤であることを除いてコピーする。あなたはそのコピーの新しい対象を選んでもよい。」というインスタント《Fork》を唱えた。《Fork》の解決時に、《エメラルドの魔除け》のコピーがスタックに積まれる。このコピーは緑ではなく赤である。また、このコピーは元の《エメラルドの魔除け》と同じモードを持つ。対象が同じである必要はないが、これは《Fork》がそう認めているからである。
例:《投げ飛ばし》は、「この呪文を唱えるための追加コストとして、クリーチャー1体を生け贄に捧げる。」と「クリーチャーやプレインズウォーカーやプレイヤーのうち1つを対象とする。投げ飛ばしはそれに生け贄に捧げたクリーチャーのパワーに等しい点数のダメージを与える。」という効果を持つインスタントである。《投げ飛ばし》のコピーが与えるダメージを決めるに際しては、元の《投げ飛ばし》で生け贄に捧げたクリーチャーのパワーを参照する。
例:《アケノヒカリの注入》は「あなたは、この呪文を唱えるために{G}が支払われていたならX点のライフと、これを唱えるために{W}が支払われていたならX点のライフを得る。というソーサリーである。マナはオブジェクトではないので、《アケノヒカリの注入》を唱えるのにどのマナが使われていても、そのコピーによってライフを得ることはない。
例:《不定の多相の戦士》が《狂ったアーモドン》をコピーしている。《狂ったアーモドン》は「{G}:ターン終了時まで、狂ったアーモドンは+3/+0の修整を受けトランプルを得る。次の終了ステップの開始時に、狂ったアーモドンを破壊する。1ターンに1回しか起動できない。」という能力を持っている。この起動型能力を起動した後、ターン終了ステップの開始時までに他のもののコピー になっていたとしても、次の終了ステップの開始時にこの《不定の多相の戦士》は破壊される。