例:あるプレイヤーが、「{T}: 1/1の緑のエルフ・戦士・クリーチャー・トークン1体を生成する。」という能力をクリーチャーに与える《ゴンドの存在》にエンチャントされているクリーチャーをコントロールしている。また、他のプレイヤーが「クリーチャー1体が戦場に出るたび、すべてのクリーチャーをアンタップする。」という能力を持つ《侵入警報》をコントロールしている。最初のプレイヤーが優先権を持っている時、「じゃあトークンを100万体出すよ」と、クリーチャーの能力を起動して-両プレイヤーがパスして-クリーチャーの能力を解決してトークンを生成して(《侵入警報》の能力が誘発して)-《侵入警報》のコントローラーがその誘発型能力をスタックに積んで-両プレイヤーがパスして-《侵入警報》の誘発型能力が解決されて-両プレイヤーがパスして-最初のプレイヤーが優先権を得る、というループを提示し、これをあと999999回繰り返してから最後のトークン 生成 能力が解決されたところで終わる、と提案した。
例:アクティブ・プレイヤーが自分のドロー・ステップにカード1枚を引き、「どうぞ」と宣言した。非アクティブ・プレイヤーは「クリーチャー1体を対象とする。そのクリーチャーは可能ならこのターン攻撃する。」というインスタント《騒乱への突入》を持って、「あ、ちょっと待って。そっちの戦闘開始ステップに呪文を唱えたいんだけど」と答えた。この時点での提案されている省略は、戦闘開始ステップ の間に非アクティブ・プレイヤーが優先権を得るまで双方のプレイヤーがパスし続けるということである。
例:2人対戦で、アクティブ・プレイヤーが「{0}:[クリーチャー名]は飛行を得る。」という能力を持つクリーチャーをコントロールしており、非アクティブ・プレイヤーが「{0}:クリーチャー1体を対象とする。それは飛行を失う。」という能力を持つパーマネントをコントロールしており、それらの能力を起動する回数を制約するものがないとする。アクティブ・プレイヤーがクリーチャーの能力を起動し、解決してから、非アクティブ・プレイヤーがそのパーマネントの能力でそのクリーチャーを対象にして解決されたとする。この時点で元の状態とゲームの局面がまったく同じになる。アクティブ・プレイヤーは違う選択をしなければならない(つまり、そのクリーチャーの能力を起動する以外の行動をしなければならない)。そのクリーチャーは飛行を持っていない。非アクティブ・プレイヤーは自分のパーマネントの能力を起動しないことでこの断片化したループを回避することができ、その場合はそのクリーチャーは飛行を持った状態になる。非アクティブ・プレイヤーが最後の決定権を持っているので、そのクリーチャーが飛行を持っているかどうかを決めることができる。
例:「浄化の印章を生け贄に捧げる:アーティファクトやエンチャントのうち1つを対象とする。それを破壊する。」というエンチャント《浄化の印章》をコントロールしているプレイヤーは、アーティファクトを含む選択的でないループが発生したとしても、その《浄化の印章》を生け贄に捧げてループを終わらせる義務はない。