例:1/3クリーチャーが効果によって+0/+1の修整を受けているとき、他の効果がそのクリーチャーのパワーとタフネスを入れ替える場合、結果のパワーとタフネスは4/1になる。この「入れ替え」効果の適用後に、他の効果によって+5/+0の修整を受ける場合、「入れ替え前」の値は6/4となり、実際の値は4/6になる。
例:1/3クリーチャーが何らかの効果によって+0/+1の修整を受けているとき、他の効果がそのクリーチャーのパワーとタフネスを入れ替える場合、結果のパワーとタフネスは4/1になる。この「入れ替え」効果の終了前に+0/+1の効果が終わる場合、そのクリーチャーは3/1になる。
例:1/3クリーチャーが何らかの効果によって+0/+1の修整を受けているとき、他の効果がそのクリーチャーのパワーとタフネスを入れ替え、さらに他の効果がそのクリーチャーのパワーとタフネスを入れ替える場合、2つの「入れ替え」効果が実質的に相殺され、結果のパワーとタフネスは1/4になる。
例:《清浄の名誉》は「あなたがコントロールしていて白であるすべてのクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。」というエンチャントである。《清浄の名誉》と2/2の黒のクリーチャーが戦場に出ている時に、その黒のクリーチャーを白にする効果(第5種)が存在したとすると、《清浄の名誉》の効果(第7c種)を受けて3/3になる。この後で、このクリーチャーの色が赤になった(第5種)場合、《清浄の名誉》の効果は適用されなくなり、2/2に戻る。
例:2/2のクリーチャー《灰色オーガ》が戦場に出ている。これに+1/+1カウンターが置かれた(第7c種)場合、3/3になる。さらに「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+4/+4の修整を受ける。」という効果(第7c種)が適用されれば、7/7になる。「あなたがコントロールしているすべてのクリーチャーは+0/+2の修整を受ける。」というエンチャント(第7c種)が戦場に出たら、そのクリーチャーは7/9になる。ここで、「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは0/1になる。」という効果(第7b種)が適用されたら、このクリーチャーは、(0/1→呪文の効果で+4/+4→エンチャントの+0/+2→カウンターの+1/+1→)5/8になる。
例:「野生の雑種犬は+1/+1の修整を受け、あなたが選んだ色1色 になる。」という効果は、パワー・タフネス変更効果でもあり、また色変更効果でもある。従って、「あなたが選んだ色1色 になる」部分が第5種として処理され、その後で「+1/+1の修整を受ける」部分が第7c種として処理されることになる。
例:《反逆の行動》は「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それのコントロールを得る。そのクリーチャーをアンタップする。ターン終了時まで、それは速攻を得る。」という効果を持つ。これはコントロール変更効果であり、能力追加効果である。従って、「それのコントロールを得る」部分は第2種、「速攻を得る」部分は第6種として処理される。
例:「ターン終了時まで、クリーチャーでないすべてのアーティファクトは2/2のアーティファクト・クリーチャー になる。」という効果は、タイプ変更効果でもあり、パワー・タフネス変更効果でもある。タイプ変更効果は、クリーチャーでないすべてのアーティファクトに対して第4種で適用され、パワー・タフネス変更効果はそれらのパーマネントに対して第7b種で適用される。この時点までに、そのパーマネントはクリーチャーでないアーティファクトではなくなっているが、予定通り適用される。
例:《安息の無い墓、スヴォグトース》が戦場に出ていて、これに「土地1つを対象とする。ターン終了時まで、それは3/3のクリーチャー になる。それは土地でもある。」という効果(第4種および第7b種)が適用されたとする。この後、「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+1/+1の修整を受ける。」という効果(第7c種)を適用すると、4/4の土地・クリーチャー になる。この後、《安息の無い墓、スヴォグトース》の能力「ターン終了時まで、安息の無い墓、スヴォグトースは『このクリーチャーのパワーとタフネスは、それぞれあなたの 墓地にあるクリーチャー・カードの枚数に等しい。』の能力を持つ黒緑の植物・ゾンビ・クリーチャー になる。これは土地でもある。」(第4種、第5種、第7b種)を起動した場合、あなたの 墓地にクリーチャー・カードが10枚あったとすると、《安息の無い墓、スヴォグトース》のパワーとタフネスは11/11になり、その後墓地の枚数が変わるにつれて変動する。この後、もう一度最初の効果が適用されたとしたら、再び4/4の土地・クリーチャー になることになる。
例:《飛行のルーン》は、エンチャントしている装備品に「装備しているクリーチャーは飛行を持つ。」を与えるオーラである。プレイヤーが《飛行のルーン》を、「装備しているクリーチャーは+10/+10の修整を受け飛行を失う。」という装備品である《巨像の鎚》につけた。《飛行のルーン》によって与えられる能力は、《飛行のルーン》のタイムスタンプのほうが《巨像の鎚》のタイムスタンプよりも遅いので、《飛行のルーン》のタイムスタンプを共有する。《巨像の鎚》がクリーチャーについた場合、それの両方の能力は新しいタイムスタンプを得る(rule 613.7e 参照)が、それらのタイムスタンプの相対的順序は変わらない。
例:単一のクリーチャーに、「エンチャントしているクリーチャーは飛行を持つ。」というオーラと、「エンチャントしているクリーチャーは飛行を失う。」というオーラからの2つの効果が影響を及ぼしている。影響を受ける相手や発揮される効果を変えるものはないので、これらは互いに依存しない。これらをタイムスタンプ順に適用することで、最後に作られた効果が「勝つ」ことになる。それらの効果のいずれかが持続時間のあるもの(「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは飛行を失う。」)やオーラでない発生源からのもの(「すべてのクリーチャーは飛行を失う。」)であっても、同じ適用法により同じ結論になる。
例:「すべての白のクリーチャーは+1/+1を得る。」「エンチャントしているクリーチャーは白である。」という2つの効果があった場合、そのエンチャントしているクリーチャーは、元の色に関らず、+1/+1の修整を受けることになる。