例:《練達の盗賊》は、「練達の盗賊が戦場に出たとき、アーティファクト1つを対象とする。あなたが練達の盗賊をコントロールし続けているかぎり、あなたはそれのコントロールを得る。」という誘発型能力を持つ。この能力が解決されるよりも先に《練達の盗賊》のコントロールを失った場合、持続期間、つまり「あなたが練達の盗賊をコントロールし続けているかぎり」という期間は効果が発生する前に終わっているので、効果は発生しない。
例:「ターン終了時まで、白であるすべてのクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。」という効果は、その呪文または能力が解決した時点で白であれば、すべてのパーマネントに修整を得させる。たとえ後で色が変わっても、その修整を失うことはない。また、その後で戦場に出たり白に変わったりしたクリーチャーには影響を及ぼさない。
例:「このターン、すべてのクリーチャーが与えるすべてのダメージを軽減する。」という効果は、オブジェクトの特性を変更しないので、ゲームのルールを変更している。つまり、この効果は、この継続的効果が発生した時点で戦場に出ていなかったクリーチャーや、このターンのより後の時点でクリーチャー になったパーマネントによるダメージにも影響を及ぼす。
例:《理想の調停者》はアーティファクト・カードやクリーチャー・カード、土地・カードを戦場に出し、「そのパーマネントは、他のタイプに加えてエンチャントでもある。/That permanent is an enchantment in addition to its other types.」と書かれている。この場合、エンチャントが戦場に出たときに誘発する能力は誘発する。そのパーマネントが戦場に出た後でエンチャント になるわけではない。
例:「白であるすべてのクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。」という常在型能力を持つパーマネントは、戦場にある白のクリーチャーのそれぞれに+1/+1を継続的に得させる効果を生む。クリーチャーが白になったらこの修整を得、白でなくなったらこの修整を失う。
例:「白であるすべてのクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。」という常在型能力を持つパーマネントが戦場にある場合、通常1/1の白クリーチャーを生むクリーチャー・呪文は、代わりに2/2の白クリーチャーを生む。1/1のクリーチャーが戦場に出て、それから2/2になるのではない。