例:プレイヤーが「あなたのアップキープの開始時に、あなたが異なる名前を持つ4体以上のデーモンをコントロールしている場合、あなたはこのゲームに勝利する。」という能力を持つ《リリアナの契約》と、名前が異なるデーモン3体と、効果によってデーモンになっている裏向きで名前を持たないクリーチャー1体をコントロールしている。そのクリーチャー4体の中に名前を持たないもの1体が含まれているので、これらのクリーチャー4体は異なる名前を持つ4体以上のデーモンではなく、《リリアナの契約》の能力は誘発しない。
例:《没収》には「アーティファクトの名前1つを選ぶ。」とある。プレイヤーは、そのゲームのフォーマットで適正かどうかにかかわらず、どのアーティファクト・カードの名前を選んでもよい。戦場に出ている《島》が何らかの効果によりアーティファクト になっていたとしても、島を選ぶことはできない。
例:《排水路の汚濁》は「あなたがコントロールしていてトークンでないクリーチャーが1体死亡するたび、排水路の汚濁の上にスライム・カウンター1個を置き、その後、『このクリーチャーのパワーとタフネスは、それぞれ排水路の汚濁の上に置かれているスライム・カウンターの数に等しい。』を持つ緑のウーズ・クリーチャー・トークン1体を生成する。」という能力を持つ。この、トークンが得た能力は、そのトークンを生成した《排水路の汚濁》自身のことだけを参照し、他の《排水路の汚濁》のことは参照しない。また、このトークンのコピーの持つ能力も、その元のトークンを生成した《排水路の汚濁》だけを参照する。
例:《水銀の精霊》は、「{U}:クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、水銀の精霊はそれのすべての起動型能力を得る。」という能力を持つ。この能力によって「{G}:棍棒のトロールを再生する。」という(訳注:《棍棒のトロール》の持つ)能力を得た場合、その得た能力を起動して《水銀の精霊》を再生することができる。その能力を元々持っていた《棍棒のトロール》を再生するわけではない。
例:連繋(秘儀)を持ち、「クリーチャーやプレインズウォーカーやプレイヤーのうち1つを対象とする。氷河の光線はそれに2点のダメージを与える。」というインスタント《氷河の光線》を、《木霊の手の内》に連繋した場合、その対象となったものにダメージを与えるのはその《木霊の手の内》である。
例:《ディミーアのドッペルゲンガー》には、「{1}{U}{B}:墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とする。それを追放する。ディミーアのドッペルゲンガーはそのカードのコピーとなり、この能力を得る。」と書かれている。《ディミーアのドッペルゲンガー》の能力を、《ルーン爪の熊》を対象に起動した場合、《ディミーアのドッペルゲンガー》は《ルーン爪の熊》のコピー になり、この能力を得る。この得られる能力は、「{1}{U}{B}:墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とする。それを追放する。ルーン爪の熊はそのカードのコピーとなり、この能力を得る。」として扱われる。